HPの維持・管理費って何にお金がかかっているの?業者にHPの保守を依頼する場合の作業内容と費用について
今の時代、どのような事業を運営するにしても、会社の名刺となるホームページの作成は欠かすことができません。一昔前までであれば、「インターネットを使って幅広く集客したい!」「通販サイトを運営したい!」など、特定業種の企業のみがお金をかける広告方法で、地域に根付いた店舗などであれば「うちはHPなんていらないよ!」と言うケースも珍しくありませんでした。しかし現在では、「ホームページを公開して情報発信している!」と言うことが、顧客からの信用にもつながるという意味を持ち始めており、どのような業種でも「HPは持っていて当たり前!」とみなされるようになっています。
このような状況の中、多くの企業の頭を悩ませる問題が、「ホームページは作っただけでは意味がない」「適切に管理していかなければならない」など、HPの維持・管理に関する問題です。例えば、ホームページを広告として活用するのであれば、ターゲットユーザーが検索をしたときに、自社のwebサイトが検索上位に表示されなければ何の意味もありませんよね。また、せっかくHPに訪問してくれたユーザーがいたとしても「新着情報が3年以上も前で止まっている…」なんてことになれば「この会社はつぶれたのかな?」とHPを公開していることが逆効果になってしまうようなことも考えられるのです。
こういったこともあり、近年では「HPの上位化に関する知識が無いし、自分達では対処できない」「人手の問題で、HPの維持・管理を外注したい」と考えて、弊社のような制作会社に相談してくる企業様が多くなっています。自社のHPを検索上位に持っていきたいという要望はどの企業でも持つものですが、「何をすれば良いのか?」がそもそも分かりませんし、実際に行うとなってもマンパワーが足りない…となってしまう企業は非常に多いです。ただ、HPの維持管理や保守を外注するにしても、際限なく予算をかけるわけにはいきませんし、「外注した場合はどの程度のコストがかかるのか?」が気になってしまう方が多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、HPの維持・管理について、そもそも「何を維持・管理しているのか?」「いくらぐらいの予算を見ておけば良いのか?」を解説していきたいと思います。HPの保守については、今の時代「全ての企業が検討すべき問題」と言えますので、ぜひ参考にしてみてください。
HPの維持・管理ってどんな内訳になっているの?
今の時代、HPは持っているのが当たり前で、それをどう上手に活用していくのかがwebでの集客効果を大きく左右するようになっています。本気でwebサイトでの集客を考えた場合、一昔前の「被リンクを増やす」と言ったSEO対策などが通用しない今、HPの維持・管理はかなりの手間がかかるようになっています。そのため、多くの企業では「知識を持った人間がいない」ことから、「自社で雇うなら外注したほうが安い」と弊社のような業者に相談してくるわけですね。それでは、そもそもHPの保守とはどのような作業が必要になり、どんなコストがかかってくるものなのでしょうか?
HPの維持コストに関して難しいのは、「お客様によってかなり費用が異なる」という特徴があることです。そもそも、HPの維持費にはさまざまなコストが含まれているのですが、企業によって必要なものと必要のないものに分かれてしまうのです。一般的にですが、HPの維持費や管理費は、以下のような物で構成されると考えておきましょう。
- ①どのHPでも最低限必要になる「維持費」
- ②ホームページ更新のためにかかる「管理費」
- ③集客のための「運用費」
なお、上述の表記は、便宜上「維持費」や「管理費」と呼んでいますが、分かりやすく解説するために言っているだけで、この辺りは業者によって呼び名が違います。それでは、ホームページを運用していくためにかかるコストについて、一つ一つ具体的にご紹介していきましょう。
①サーバー費用
サーバー費用は「ホームページを置いておく場所のコスト」「ホームページの家賃」と言った感じに説明されることが多いです。HPを作る場合には必ずかかってくるコストと考えておきましょう。なお、近年では、格安のレンタルサーバーサービスが普及していますので、この部分にかかる費用相場はかなり低価格になっています。
サーバー費用は、基本的に、家賃などと同じく、月額費用として支払いが必要なのですが、長期契約をしてまとめて支払っておくという対処も可能で、契約期間の長さによって割安になるといったプランが用意されています。サーバーは、ホームページの目的に見合ったものを選択し、契約する形となります。弊社のような業者にサーバーの取得を代行させる場合、別途取得設定費がかかります。
「どのサーバーが良いの?」と迷う方も多いですが、ワードプレスを使う小規模なサイトであれば、「エックスサーバー」がオススメです。これであれば、月額1,000円程度で使用できます。
②ドメイン費用
次は、「ネット上の表札」「ネット内の住所」などと表現されるドメインにかかる費用です。これもサーバーと同じく、HPを開設するには必要不可欠です。
今の時代「ドメインって何?」と言うような人は減っていますが、分かりやすく解説しておくと「nutex.jp(弊社ホームページ)」のようなホームページのURLのことをドメインといます。
ドメインの費用に関しては、さまざまな種類が存在していて、どのタイプを取得するのかによって費用が異なります。例えば、「.com」や「.co.jp」のような種類があり、それぞれの年間費用がドメインの種類ごとに設定されているのです。
「どのドメインが良いの?」と気になるものですが、かつては「.co.jpが信頼感がある(1社1種類しか取れないから)」と言われていたのですが、正直、今の時代は基本的にどれを取得しても違いはないと思います。特にドメインにこだわりが無いという場合、価格が安くて多くの方に馴染みがある「.com」がオススメです。ドメイン費用は、月によって価格が微妙に上下しますが、年間数百円~数千円を想定しておきましょう。ちなみに、『オールドドメイン』などと言われる特別なドメインを取得する場合、かなり高額になります。
③SSL費用
『SSL』については、よくわからないという方も多いのですが、「インターネット上でデータを暗号化して送受信する仕組み」と覚えておきましょう。ネット上に情報を公開するわけですので、第三者による改ざんやデータの盗み見を防ぐ必要があり、その対策のために必要とされているのが『SSL』です。
現状、SSLがまだ導入されていなHPも存在するのですが、なくても良いとは考えないでください。今からHPの運用をしていくと考えると、SSLは必要不可欠です。これは、Googleが「SSL化」を強く推奨しているわけですので、SSLに対応していない場合、Googleで検索した場合に上位化しにくくなるという問題が生じます。さらに現在、Google Chromeで閲覧した際には、SSL化されていないと「保護されていない通信」とアドレスバーに表示され、ユーザーに不信感を与えてしまう危険があります。
先ほど、小規模なwebサイトの構築であれば「エックスサーバー」がオススメとご紹介しましたが、このサーバーは、「無料SSL(サイト数に制限はある)」のサービスが用意されているため、この部分の費用を節約することができるのです。無料SSLが無いサーバーの場合、設定費がかかりますし、年間で数万円程度の費用がかかってきます。
ここまでが、HPを開設する場合、必ずかかってくる『維持費』の部分です。そしてここから下は、「必要とする企業」にかかってくるコストなります。
④ホームページ更新費
冒頭でご紹介したように、ホームページは公開してしまえばそれで終了と言うわけではありません。ホームページ公開後に、原稿の修正や画像の差し替え、メニューの変更などの可能性が普通にありますし、もし事業内容に何らかの変化があれば、webサイト内の情報も変更しないといけませんよね。そして、こういった更新作業を制作会社などに依頼する場合、更新費用がかかってくるわけです。
最近では、コーポレートサイトでも、簡易的な更新であれば、わざわざ業者に頼まなくてもできるように組み込みをしてくれるケースが多くなっていますが、作業時間が取れない、内部に詳しい人間がいないという理由で、更新があった際に全て制作会社にお願いするというスタンスをとっている企業も少なくありません。この更新費に関しては、業者によってその取扱いがかなり違うので、HPの製作段階でしっかりと確認しておきましょう。
例えば、
- ・テキスト修正1箇所につき・・・○○円
- ・画像差し替え1枚につき・・・○○円
と言った感じに、作業内容ごとに費用を決めているケースもあれば、
- ・修正作業〇〇時間まで△△円
と言うような、時間単位で課金されるケースもあるようです。他には、「テキスト修正〇回まで画像差し替え〇回まで」などと作業上限を決めて月額費用を設定しているケースもあります。
更新作業に関しては、業者ごとに「どこまで対応するのか?」がかなりブレやすい特徴がありますので、最初の段階で詳細まで確認しておきましょう。
⑤監視、問題発生時の対応
現在では、ハッカーなど、第三者による攻撃で、ホームページの表示が崩れたり、ウィルスを仕込まれたりするというリスクが普通の存在します。「うちの会社は別に有名でもないし狙われないでしょ」と思うかもしれませんが、第三者による攻撃の対処は無差別ですので、有名かどうかなど関係ないのです。そのため、ホームページを所有していれば以下のような問題が発生するケースがあります。
- ・突然HPが表示されなくなった、表示が崩れた
- ・身に覚えのないコンテンツがある、リンクが設置されている
このような障害(アクシデント)は、どのような企業のホームページにも起こり得る問題と考えなければいけません。そして、こういった問題を監視してもらう、万一障害(アクシデント)が発生した時に即座に対処してもらうための費用が、この部分の費用になります。
要は、HPの「生命保険」や「火災保険」のような物に加入しておくといったイメージで、月額費用もしくは年間費用として支払うものです。なお、「どのような対処をしてくれるのか?」については、業者によって異なるので、最初に確認しておきましょう。
⑥CMSなどのシステム側の更新・メンテナンス費用
現在、中小規模のwebサイトはワードプレスを採用して作成するのが一般的です。そしてワードプレは、CMSのバージョンアップなどが頻繁に行われますので、それに合わせてメンテナンスが必要になる場合があるのです。
例えば、ワードプレスのバージョンアップを行った所、プラグインなどが動作しなくなる…なんてことも珍しくないので、こういった時の対処のために支払う費用となります。上述の「問題発生時の対応費」などにこの作業も含まれているケースは多いです。
ちなみに、ワードプレスのバージョンアップにより、プラグインなどが合わなくなったため、それに対処しなければならない…と言うケースでは、ほとんどの場合、別途費用が必要になります。要は、この費用は、あくまでも、ワードプレスや既存アプリのバージョンアップ作業の費用と考えておきましょう。
⑦SEO対策やコンサルティング費用
ここからは、集客のための「運用費」になります。上述しているように、HPを利用して集客をしたいと思えば、ターゲットユーザーが検索した時に、あなたのサイトが上位表示され、HPを見てもらわなければいけませんよね。そして、今の時代、同業他社は全ての業者がHPを持っているという時代なのですし、HPを作っただけで、上位化されるようなことはないと考えなければいけないのです。
そのため、「HPで顧客を増やしたい」「HPを使って売り上げを伸ばしたい」と考えるのであれば、SEO対策やリスティング広告など、本格的な支援を行ってもらう必要があります。リスティング広告やSEO対策がどんなものなのかは、別記事でご紹介していますので、そちらをご参照ください。
こういった本格的な支援を行ってもらう場合、「何を行ってもらうのか?」によって費用感がかなり違ってきます。現在、SEO対策は、一昔前のように被リンクを増やして上位化させるといった方法がペナルティの対象となっているため、コンテンツを制作しコツコツ投下していくという対策がメインになっています。そのため、過去のように「○○」と言うキーワドで10位以内に入れば○○円と言った成果報酬型でない企業の方が多くなっています。コンテンツSEOを本格的に行ってもらう場合、最低でも月額20万円程度は必要になると考えておいた方が良いでしょう。
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⑧アクセス解析やレポート費用
これは「今月は〇人ホームページに訪問しました」「○○というキーワードで流入することが多いです」「〇△のページがよく見られています」など、HPが実際にどのような効果をもたらせているのかをレポートにして提出してもらう費用です。
こういった情報は、Googleの機能を利用すれば日々のwebサイト動きを自分で確認することができます。しかし、一般の方であれば、何をどう見て、どうなっていたら何をすれば良いのかが分かりませんし、その部分をレポートにして出してもらう訳です。
⑦であげたコンサルティングまで依頼していれば、このレポートは費用に入っていますので、別途コストを気にする必要はないでしょう。ただ、レポートだけ提出してほしいという場合、月額1万円~3万円程度かかると考えておきましょう。
HPの維持・管理にかかる費用相場とは?
それでは、ここまでの情報を踏まえて、いくつかの価格帯に分けて、それぞれの維持・管理作業の特徴について解説しておきましょう。IT業界の難しいところは、同じ作業を依頼した場合でも、かかる費用が異なることも珍しくありませんし、コストをかければ成果が出るというものではなく、業種によって必要な作業やかけるべきコストがかなり違ってしまう珍しい業界だという点です。
そのため、HPの維持・管理にかかるコストに関しては、他の業界の『定価』のような物が存在しておらず、業者ごとにかなりの格差が生じます。ここでは、ある程度の価格帯に分けて、それぞれの作業内容などを簡単に解説しておきます。
5,000円以下の場合
HPの維持・管理費用として支払っているのが『5,000円』前後と言う場合、実質的なwebサイトの更新作業をその業者が行ってくれるようなことはないと考えましょう。この価格帯であれば、
- ・サーバー・ドメイン費などの最低限の維持費
- ・HPの更新などは基本自社で管理する
と言うような内容になっているはずです。要は、サーバーやドメイン、SSLなど、HPを公開すれば必ずかかる費用を徴収されて、事務手数料などの名目が載せられていることから、5,000円程度になっているのです。
この場合、HPの内容を変更したいと思った時は、基本的に自社の人員で作業を行うことが想定されています。なお、更新作業は、都度制作会社に依頼することは可能ですが、その時には作業内容によって別途費用がかかります。
社内に「ある程度詳しい人間がいる」など、可能な限りは自社で管理したいという場合、こういったプランを採用するのが良いでしょう。ただ、それなりに頻繁に更新が必要になる業界の場合、都度見積りをとるのが手間ですし、更新が遅れる、総額が高くなるなどのデメリットがあるので注意しましょう。
5千円〜2万円の場合
これぐらいの費用感になってくると、軽微な修正作業がサービス内容に含まれてきます。
- ・最低限の維持費に軽微な修正を受け持ってくれる
- ・月〇回、〇時間までなど、簡単な作業代行費が含まれている
- ・アプリやワードプレスのバージョンアップ対応などが含まれている場合も
ホームページの維持管理費用としては、最も一般的なのがこの価格帯です。月額2万円程度になると、サーバーやドメインなどの最低限の維持費に加えて、軽微な修正や作業代行がサービスに含まれています。制作会社によっては、サイト運用のアドバイスや軽度の障害対応なども受け持ってくれる場合があります。
ただ、SEO対策やリスティングなどのマーケティングに関しては、別途費用がかかります。
2万円〜5万円の場合
この価格帯は、非常に判断が難しい価格帯と言えます。大手制作会社になると、この価格帯のプランが多くなるのですが、現実的な作業は上述した2万円までの作業内容とさほど変わらないケースが多いように思えます。
中には、月次レポートの提出が加わっただけで、5万円程度の月額費用になっているプランもよく見かけます。正直な話、非常に中途半端な内容のサービスが多いので、内容は良く精査しておくべきだと思いますよ。
5万円以上の場合
5万円以上になると、SEO対策やリスティングなどのマーケティングまで含めたサービスになっていることでしょう。
この価格帯は、お客様の目的を叶えるために必要な作業内容を見繕い、その都度プランを作成するという感じです。したがって、「〇万円で○○を行う」と言ったような明確なプランはなく、現場ごとに作業内容が決まるケースが多いです。
実際に、弊社が運用を行う場合でも、「コンテンツ記事を継続的に投下する」と言うような業者もあれば「LPを年間6本公開する」と言った対策を行うような企業もあるのです。この辺りは、業種によって効果的な対策が異なりますし、お客様の予算の上限や「いつまでに効果を出したい」と言う要望の関係もありますので、事前にしっかりと打ち合わせを行ったうえでご提案をするという感じです。
まとめ
今回は、HPの公開後に必要になる維持・管理コストについて、どこにお金がかかっているのかをご紹介してきました。現在では、会社や店舗を開業する際には、”当たり前”のこととしてHPの制作を行うようになっていますよね。しかし、毎日たくさんのHPが公開されている現在では、「効果の出せているHP」と「公開しているだけに終わっているHP」と言った感じに、両極端な結果になっているのです。
これは、HPを公開した後に、必要な対策を適切なコストをかけて行えているのかが非常に重要な要素で、同業他社がどこもかしこもHPを公開している現在、それらに先んじるためにはSEO対策やリスティング広告、MEO対策との連携など、集客に必要な対策を的確に行っていかなければいけないからです。もちろん、webサイトを上位化するために、際限なく費用をかけろと言っているわけではなく、費用対効果の部分はしっかりと考えておかなければいけませんよ。例えば、地域密着の居酒屋さんが月に数十万円のお金をかけて「居酒屋」で上位化させたとしても、かけたコストを取り返すことなどほぼ不可能です。
webサイトのマーケティングは、業種によっても必要な対策が変わりますし、かけるべきコストもかなり違ってきます。この辺りがなかなか判断できないことから「よくわからないお金はかけられない…」とwebマーケティングに二の足を踏んでいる企業様が非常に多いように思えます。現在、webサイトを公開したものの「考えていたような効果が出ていない…」とお悩みの企業様があれば、お気軽に弊社までお問い合わせください。やりまっせでは、コンテンツSEOを始めとして、リスティング広告やMEO対策など、さまざまなwebマーケティング手法の代行を請け負っています。お客様のご予算に合わせて最適なプランをオーダーメイドで組み上げることも可能ですので、まずはご相談ください。