WEB広告の効果に不満を感じている時、広告出稿をやめる前に確認すべきポイント

インターネットでの販売や集客が当たり前となった現在では、ほとんどの企業がホームページを活用したWEB施策にせっせと取り組んでいると思います。ホームページは、専門業者に依頼して、どれだけカッコいいデザインのものを作ったとしても、公開しただけではお客様から問い合わせなどの反応があるわけではありません。今の時代、あなたのライバル企業も綺麗なホームページを制作し、WEB集客に力を入れているはずですので、ユーザーが検索した時にあなたのサイトが表示されるような取り組みを行わなければいけないのです。
例えば、SEO対策を施し、自然検索されたときにさまざまなキーワードで上位表示されるようになるとか、リスティング広告などWEB広告を出稿し、無理矢理ユーザーの目につく位置にあなたの情報を登場させるなどと言った取り組みが必要な時代になっているのです。
そして、ホームページを活用したWEB集客では、リスティングなどの広告運用のほうがSEO対策よりも即効性が高いと言われています。WEB広告は、広告費をかけることで、狙った位置に確実に広告を配置することができるため、ユーザーの目につく位置にあなたの情報を届けることまではそこまで難しくないからですね。しかし、中には、コストをかけてWEB広告を出稿しているのに、思ったような効果が出ない…と不満を感じてしまうこともあります。このような場合、「所詮WEB広告なんて金の無駄だ!」と、広告の出稿自体をやめてしまう方が多いのですが、実は広告出稿をやめる前に確認すべきポイントもあるのです。
この記事では、現在WEB広告の効果に不満を感じている方が、確認してみてほしいポイントをご紹介します。
WEB広告の効果に不満を感じる理由は?
それではまず、WEB広告の効果に不満を感じている方がチェックすべき、広告が思ったような効果を出せない理由について解説します。そもそも、リスティング広告などのWEB広告についても、コストをかければ必ずそれ以上の効果を出すものではありません。一般的にWEB広告は、以下のステップを踏んで効果をもたらすものと考えてください。
- STEP1 見込み客があなたの広告を見る(インプレッション)
- STEP2 見込み客があなたの広告を踏む(クリックする)
- STEP3 見込み客が購入または問い合わせなどの行動に出る(コンバージョン)
WEB広告の効果に不満を感じている場合、上記のステップの中で「どこに問題があるのか?」を早急に見つけ出し、対策を施さなければいけません。なお、広告の効果が感じられない場合には、複数のステップに問題がある場合もあります。以下で、それぞれのステップにありがちな問題と、解決策をご紹介します。
①インプレッション数が少ない
インプレッション数が少ないというのは、第一段階で既に躓いている状態です。要は、顧客対象となるユーザーの目にあなたの広告が届いていないということですので、広告の効果に不満を感じるのは当然のことでしょう。
なお、インプレッション数が少ないという状況は、広告の質は基本的に関係ありません。このケースでは、広告の設定に何らかの問題があると考えられるので、広告の設定を変更しなければならないと考えてください。このケースの改善方法は以下のような対策が有効です。
WEB広告の利点の一つに「1日当たりの広告予算の上限」を設定できるというものがあります。この設定に関して、1日の上限を5,000円に設定していた場合、その広告費分のインプレッションを獲得したら、それ以降は広告が表示されなくなるのです。例えば、午前中に広告費を使い切ってしまうと、次の日まで広告が表示されなくなるわけですので、効率的な広告の出稿にはなっていないと考えられるでしょう。したがって、インプレッション数を改善したいときには、一日の広告予算を5万円まで増やすなど、広告費の上限を上げてみましょう。予算を10倍に増やせば、単純計算でインプレッション数も10倍となりますので、広告効果も10倍近くにまで上がる可能性が高いです。もちろん、広告の費用対効果などもきちんと考慮しておかなければいけませんよ。
したがって、あなたが出稿しているキーワードの単価について、他社がより高額な入札単価になっている場合、それよりも高い金額に変更しましょう。そうすることで、検索上位を確保できますので、インプレッション数が増えます。
②広告がクリックされない
次は、インプレッション数に対してクリック数が少ないという問題についてです。当たり前のことですが、いくら広告が表示されたとしても、クリックされなければ大きな効果を見込むことはできません。WEB広告は、見込み客が広告をクリックして、サイトの情報を確認しない限り、コンバージョンにはつながらないです。
この「クリック数が少ない」という状況は、広告文などの広告の質が悪い、広告の出し方に問題があるといった要因が考えられます。したがって、以下のようなポイントを確認し、手直ししていきましょう。
例えば、男性用の育毛剤の販売を目的とした広告であれば、女性が検索した時に広告が表示されても、広告をクリックしてもらう可能性は低いでしょう。したがって、広告を出す前に、「どういった属性の人に広告をぶつけたいのか?」を明確にし、ターゲットの設定を行いましょう。
したがって、あなたの商品・サービスについて、ライバル企業と比較しても強みとなるような訴求ポイントを明確にし、それを押しだした広告を作るようにしましょう。顧客対象が「もっと詳しく知りたい」と思うような広告になれば、自然とクリック数が増えていくはずです。
こういった検証をきちんと行っていれば、クリック率が高くなる独自の広告を生み出せますので、その後も効果的な広告展開が可能になります。
③コンバージョンしない
WEB広告を出稿する目的は、購入や問い合わせ、会員登録などのコンバージョンを獲得することです。コンバージョンを増やすためには、上述したインプレッション数やクリック数を増加させる必要があります。
しかし、順調にインプレッションやクリックが増えていっても、コンバージョンは一向に増えていかない…なんてケースも普通にあり得ます。コンバージョンの数は、クリック後に表示されるWEBページの質が非常に重要で、ページが悪ければ最終的なコンバージョンという目的を果たせません。インプレッション、クリック数ともに増えているのにコンバージョン数が伸びない…という場合は、ページに問題があると考えましょう。
WEB広告の良いところは、購買意欲の高いユーザーを引き込めるという部分でもありますので、流入したユーザーの期待を裏切らない内容にしましょう。
広告をクリックするということは、少なくともあなたの商品・サービスに興味を持っているのは確かです。それなのに、操作が分かりにくく、問合せページになかなかたどり着けないなんてことになると、意欲が失せてしまい、ページから離脱されてしまう可能性が高くなります。この辺りは、ヒートマップなどを使ってユーザーがページ内をどう動いているのか分析し「操作性が悪い」と判断できる場合、早急に改善しましょう。
WEB広告の弱点をおえておこう
インターネットやスマホの普及もあり、現在ではWEB上の広告が非常に重要になっているのは間違いありません。しかし、それなりのコストをかけているのに、WEB広告の効果に不満があるという場合には「WEB広告を出すのをやめる」というのも一つの手だと考えておいた方が良いですよ。
インターネットを活用した集客が一般化している現在では、「WEB広告に費用をかけるのが当たり前!」と考えてしまっている方も多いです。しかし、WEB広告は、その他の広告手段と比較して全ての面で優れているのかというと、そうではない部分もあるのです。ここでは、WEB広告の弱点についても簡単にご紹介しておきます。
WEB広告だということがデメリットになる
近年では、さまざまな場所にWEB広告を出稿できるようになっています。広告主側からすると、Yahoo!のTOPページなどにバナー広告を出す、ユーザーの検索に連動して広告エリアに表示されるなどといった手法が有名ですが、このほかにも、youtubeなどの動画サイトやTwitterなどのSNSなど、至る所に広告が配信されるようになっています。広告を出す側からすれば、選択肢が増えますし、ターゲットを絞りやすくなるなどと言ったメリットが得られます。
しかし、至る所に広告が表示されるようになってきた現在では、画面上に表示される広告について「わずわしい」「うっとうしい」「邪魔だ」などとネガティブな印象を受けてしまう方が増えていると言われているのです。実際に、youtubeなどでは、「広告を表示しない」ことに課金させるような時代になっているなど、一定数のユーザーは広告を毛嫌いするようになっているわけです。
この他にも、リスティング広告エリアに悪質な詐欺業者が広告を出していて、被害者が出ているといった事件が増えていることから、WEB広告を出稿することで、ユーザーに悪印象を与えてしまい、自社の商品やサービスのブランドにマイナス効果が出てしまうなんてリスクが生じるようになっているのです。WEB広告を出稿する時には、こういったリスクがあることも頭に入れておきましょう。
ライバル企業が多い
WEB広告は、アカウントさえ作れば誰でも広告の出稿が可能です。したがって、あなたが広告を出稿する場所には、多くのライバル企業が広告を出稿している、もしくは後から参入してくる可能性があると考えなければいけません。広告主が多くなれば、入札価格が高くなってしまう恐れがありますし、顧客の取り合いになるので価格競争をしなければならなくなるなど、さまざまな弊害が生じます。
素人では効果を出すのが難しい
WEB広告は、上述したように広告を出稿するだけであれば、誰でも簡単にできます。アカウントを作成から広告の表示まで最短で数日あれば「出稿するだけなら可能」です。
しかし、WEB広告を使って満足のいく効果を得られるかというと、そう単純なものではありません。というのも、近年では、リスティング広告やディスプレイ広告などと言ったWEB広告については、ほとんどの場合、専門業者が依頼を受けて広告の制作から行っているのです。リスティング広告一つとっても、「どのようなキーワードで検索する人に広告をぶつけるのが最も効果的か?」「どのような広告を見せればクリックするのか?」「クリック後のページはどのような構成にすれば良いのか?」など、全ての面において専門家が対応しますので、素人の方が闇雲に広告を出稿したとしても、それらに打ち勝つことはほぼ不可能な時代になっています。
更に、インターネット関連のサービスは急速に発展、変化していっていますので、「どの媒体に広告を出すべきか?」と言った部分も常に最新の情報を仕入れておかなければいけません。こういったことから、一般の方が自分で広告を扱える時代ではなくなっているので、広告費以外の部分にもコストがかかってしまうという点がデメリットです。
まとめ
今回は、WEB集客の手法の一つである広告運用について、聞いていたよりも効果が出ていないなど、不満に感じた時、確認してみたいポイントを簡単にご紹介してきました。
この記事でご紹介したように、WEB広告が効果を出すまでには、いくつかの工程を踏むものですので、効果に不満がある時には、どの段階で躓いているのかを確認し、適切な対処をしなければいけません。WEB広告は、適切なターゲティングができていれば、「効果が全くない…」なんてことになる可能性は非常に低い優れた手法であるのは間違いありません。したがって、広告の効果に不満を感じたとしても、すぐに辞めるのではなく、自分が行っていた手法が間違っていなかったかは確認してみましょう。