SEO対策

SEO対策はGoogleのことばっか話すけど、Yahoo!は無視しても良いの?

今回は、WebサイトのSEO対策を検討した際、GoogleやYahoo!などの検索エンジンの違いは無視しても良いのか、また検索エンジンの違いで注意しておくべきポイントなどをご紹介します。

というのも、SEO対策について、お客様側のWeb担当者様と打ち合わせを行っている際、結構な確率で「SEOの話をする際には、Googleの話ばかりしていて、Yahoo!の話がほとんど出てこないのは何で?」といった質問を受けるからです。
近年では、日本国内で使用される検索エンジンについても、Googleの利用率が年々高くなっていると言われています。ただ、そうはいっても、検索エンジンとしてYahoo!を利用している方がそれなりの割合を占めているのですから、「Yahoo!のSEO対策は無視しても良いのかな?」といった疑問をもつのも当然のことかもしれませんね。

この問題については、GoogleとYahoo!の関係性をきちんと理解していれば、SEO対策業者がなぜGoogleの話ばかりをするのか理解できると思います。実は、2011年頃より、Yahoo!の検索順位はGoogleで検索した場合と『ほぼ同じ』結果を示すようになっているのです。なぜなら、2011年からYahoo!はGoogleの「検索エンジン」と「検索連動型配信システム」を採用するようになっているため、検索順位を決定づける仕組みがGoogleと同じな訳です。つまり、Webサイトの上位表示対策は、Googleで結果が出れば、Yahoo!でも同じように上位表示されることから、特別に「Yahoo!対策」を行う必要が無いわけです。

なお、検索上位を決める仕組みが同じGoogleとYahoo!ですが、検索結果が完全に一致するわけではないので、この記事で両者の違いを解説します。

日本国内の検索エンジン利用率について

それではまず、日本国内における検索エンジンの利用率をご紹介します。日本は、世界的に見ても検索エンジンとしてYahoo!を利用する方が多いと言われていますし、現在でも過半数の人がYahoo!を利用していると考えている方が多いかもしれませんね。しかし実際には、以下のグラフのように、Googleを検索エンジンとして利用している方が圧倒的に多いのが実情なのです。

検索エンジン利用率引用:Statcounter

上の図は、2021年から2022年までの、日本国内における検索エンジン利用率をグラフ化したものです。このグラフから分かるように、最新の2022年9月における検索エンジン利用率は、Googleが76.55%でYahoo!が15.21%と、圧倒的にGoogle利用者が多くなっています。そして、日本国内においては、GoogleとYahoo!利用者を合わせると9割以上になりますので、SEO対策のことを考えた場合、Googleのシステムを利用している「Yahoo!」と「Google」に注力すべきなのです。3位のBingになると7%程度ですし、ここにコストをかけるよりも、9割の人を対象と出来るGoogleの検索エンジン対策が重要視されるわけです。

もちろん、余力があるのであれば、Bing対策なども行えば良いと思いますが、SEO対策業者がGoogleのことばかり言及するのは、「Google対策」を行えば、日本国内で検索する方のほとんどを対象と出来るからです。

Yahoo!とGoogle。検索エンジンとしての違い

それではここからは、検索エンジンとしてのYahoo!とGoogleの違いを見ていきましょう。なお、冒頭でご紹介しているように、何らかのキーワードで検索行為を行う場合、Yahoo!とGoogleのSEO(検索結果)は、ほぼ同じ結果になるというのが結論です。したがって、SEO対策として、Yahoo!対策を何か特別に行う必要などはありませんよ。

Yahoo!とGoogleの検索結果がほぼ同じになるのは、先ほど解説した通り、2011年からYahoo!が検索エンジンと検索連動型配信システムについて、自社で開発するのではなく、Googleの物を採用するようになったからです。ただ、検索結果が『ほぼ』同じになると言っているように、完全に検索結果が一致するわけではありません。

ここでは、Yahoo!とGoogleの検索結果にどのような違いがあり、またその違いがなぜ生じるのかについて解説しておきます。

Yahoo!の検索結果がGoogleと違う理由

Yahoo!の検索結果は、Googleの検索システムを採用していますので、自然検索部分に関しては、Googleでの検索とほぼ同じ結果が表示されると考えておいて間違いありません。ただ、上述しているように、Yahoo!とGoogleの検索結果は、完全に同じものになるわけではないのです。

どこが異なるのかというと、Yahoo!の検索結果では、「Yahoo!が提供しているサービス」により多くのユーザーが接触してもらえるよう、Googleの検索結果にいくつかの要素をプラスして表示されるようになっている点が最も大きな違いになります。具体的には、Yahoo!の検索結果には、Googleでは表示されない以下のような要素が表示されます。

  • ・Yahoo!ニュース
  • ・Yahoo!知恵袋
  • ・Yahoo!ショッピング
  • ・Yahoo!地図
  • ・ヤフオク
  • ・ZOZOTOWN

要は、ユーザーが使用した検索キーワードに対して、Yahoo!が提供しているサービスの中で、有益と思われるようなコンテンツを自然検索とは別に表示するようになっているのです。以下に具体的な検索結果を表示してみましょう。

Yahoo!での検索結果

驚くほど縦長の画像になってしまいましたが、Yahoo!を利用して検索を行った場合、自然検索エリアにたどり着くまでに、さまざまなサービスが表示される仕組みになっているのです。これは、Yahoo!が運営しているサービスですので、優先的に検索ユーザーの目につく位置に表示されるようにするためのYahoo!側の対策です。

当然、同じキーワードでGoogle検索を行ったとしても、ZOZOTOWNエリアやヤフーショップエリアなどは表示されません。こういった違いがあることから、Yahoo!とGoogleが同じ検索システムを採用していると気づかない人もいるのでしょう。

自然検索結果に違いが生じる場合も

ここまでの解説を見ると、Yahoo!での検索結果は、自然検索の前に「ヤフーショップ」や「ZOZOTOWN」「ヤフオク」など、Yahoo!独自のサービスが挟まれることが、Googleとの違いと理解する方が多いと思いますし、概その考えは間違っていません。ただ、注意しておいてほしいのは、Googleが開発している検索システムを採用するYahoo!ですが、自然検索結果部分の検索順位に違いが生じてしまうケースもあるのです。

Yahoo!とGoogleは同じ検索システムを利用しているのに、検索結果の順位に誤差が生じるのはおかしな話ですよね。これについては、いくつかの要因があるのですが、例えば、Googleの検索では「パーソナライズ検索」と呼ばれる機能が採用されているというものが考えられます。パーソナライズド検索とは、検索ユーザーに合わせた検索結果を自動で作成し、表示するという機能です。要は、検索を行っているユーザーの位置情報を取得して最適と思われる検索結果を表示したり、過去の閲覧履歴などから検索結果をユーザーごとに変えていくといった機能があるのです。この機能が働くことで、同じキーワードで検索したのに、Yahoo!とGoogleで検索順位がズレてしまうというケースも多いです。

なお、Yahoo!では、どういった条件かは分からないのですが、通常検索が10件よりも少なく表示されてしまうこともあります。

検索連動型広告の仕様も同じ

Yahoo!は、検索連動型広告(いわゆるリスティング広告)の技術に関しても、Googleのシステムを採用しています。勘違いしてほしくないのは、何らかのキーワードで検索した時、広告エリアに表示される広告がYahoo!とGoogleで全く同じになるという意味ではありません。

要は、Yahooスポンサードサーチと呼ばれるサービスについては、Googleの検索連動型広告の技術を利用しているので、広告の出稿方法などが一緒という意味です。その他の、YDNやGDNといったディスプレイネットワークに関する広告(バナーなどが表示される広告)については、Yahoo!とGoogleそれぞれ独立したサービスを提供しています。
なお、Yahoo!は、Twitter社と提携してTwitterへの広告出稿ができるという、Googleにはないサービスもあります。

まとめ

今回は、日本国内でSEO対策を行う場合に抑えておきたい、検索エンジンの基礎知識をご紹介してきました。日本では、検索エンジンならYahoo!利用者が多いと考えている人もいまだに多いのですが、2022年現在では、75%以上の方がGoogleを使用しており、Yahoo!利用者は10%強にまで減っているとされているのです。

ただし、10%以上の利用者がいるとなると、さすがSEO対策をする上では無視できないユーザー数になってしまいます。そのため、SEO対策業者と打ち合わせする場合、「なんでGoogleのことばかり話すの?」といった疑問が生じてしまうのだと思います。
なお、SEO対策業者が、お客様との打ち合わせでGoogleの話ばかりするのは、決してYahoo!ユーザーのことを無視しても良いと考えているわけではありませんよ。というのも、この記事でご紹介したように、Yahoo!では、2011年より、Googleが開発している検索システムを採用するようになっていますので、Googleに向けたSEO対策を行って上位表示されるようになれば、Yahoo!でも自然と上位表示されることになるわけです。つまり、SEO対策のことを考えた場合、Googleに向けた対策を行っておけば、特別にYahoo!対策を施す必要が無いわけです。そして、この二つの検索エンジンが、日本国内の9割以上を占めていますので、Webサイトの集客はここに注力すべきだからGoogleの話ばかりするわけです。

なお、Web広告に関しては、それぞれ独立した運用が必要になりますので、その点は注意しておきましょう。

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スタッフK

WEB業界15年以上
大小含めて15000以上のキーワードを得意のライティングでトップページに押し上げてきました。

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