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ECサイトの成功は決済機能が重要!決済機能ごとの特徴を知っておきましょう!

今回は、ECサイトを立ち上げるのであれば、絶対にチェックしておくべき、ECサイトに搭載する決済機能についてご紹介していきたいと思います。皆さんの日常生活を振り返ってみても、数年前と比較すると、支払い時に現金を手にする機会が極端に少なくなっているのではないでしょうか?現在では、クレジットカードはもちろん、それ以外の電子決済システムが数多く登場していることもあり、普段は現金をほとんど持ち歩かないという方も多くなっているようです。

そして、ECサイトなどのインターネット通販を行う時のことを考えてみても、一昔前と比べると、決済方法の種類がかなり多くなっていますよね。それでは、自社独自のECサイトを新規立ち上げしようと考えた時には、どのような決済方法を導入すれば良いのでしょうか?多くの場合、「クレジット決済が搭載されていれば問題ないだろう!」と考えてしまうと思うのですが、本当にそうなのでしょうか?

そこでこの記事では、これから自社独自のECサイトを立ち上げようと考えている方に向け、どのような決済方法が存在するのか、またそれぞれの決済方法の特徴について簡単にご紹介していきます。現在、ECサイトの運営を行っている企業様の中で、最近売り上げが落ちてきたな…と悩んでいる場合、決済方法の少なさが原因かもしれませんので、ぜひ参考にしてみてください。

ECサイトで利用される決済方法とは?

まずは、現状のインターネット通販業界にて、どのような決済方法が利用されているのかについてご紹介しておきます。少し古いデータになってしまうのですが、経済産業省が行った「平成 30 年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る 基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」によると、以下のような感じになっています。

引用:経済産業省「電子商取引に関する市場調査」

今の時代、ネット通販で何かお買い物をするときには、ほとんどの場合、クレジットカード決済を利用しているのでは…と考えている方が多いと思います。確かに、経済産業省の調査でも、約6割の方がクレジットカード決済を利用しているという結果が出ていますし、過半数の取り引きでクレジットカード決済が利用されています。
しかし、この調査データを見てみると「予想以上にクレジットカード決済が少ない!」という印象になった方が多いのではないでしょうか?というのも、ECサイトを運用する場合、クレジットカード決済があれば問題ないと考えている方がほとんどなのですが、それ以外の決済方法を採用している方も決して少ないとは言えないのが実情なのです。要は、ECサイトを立ち上げ、多くの人に利用してもらいたいと考えるのであれば、クレジットカード決済以外の方法も搭載せざるを得ないという意味です。

実は、ネット通販でクレジットカードを利用しない人たちは、以下のような考えを持っているようです。

クレジットカードを利用しない理由

  • ①個人情報の流出リスクを避けるためクレジットカード情報の送信を控えたい
  • ②多様な決済サービスが普及しているから
  • ③10代、20代(ネット通販で非常に重要な年代)では、クレジットカード利用率が低い

こういった理由が考えられることからも、ECサイトを開設する際には、クレジットカード決済を搭載すれば問題ないという考えは大きな間違いだと理解できるはずです。つまり、決済方法が多様化する現在、自社のECサイトにどういった決済方法を導入すれば、より多くの顧客を掴めるのかをしっかりと検討する必要があるわけです。

以下で、現在、ECサイトに搭載されるケースが多くなっている決済システムをご紹介していきます。

ECサイトで利用される決済方法の特徴について

それでは、ECサイトを開設する前にしておきたい、各決済サービスの特徴とメリット・デメリットについて解説していきましょう。ECサイトにどのような決済方法を搭載するのかについて、顧客対象者の年齢層などから絞り込みを行うと良い言われています。例えば、ユーザーの対象が若年層であればキャリア決済などが搭載されている方が喜ばれると言われます。その一方、年齢層が高い人を顧客対象とする場合、銀行振り込みや代引きなどのサービスを用意すべきです。

なお、どのような決済サービスにも、メリットがある一方でデメリットも存在します。ここでは、各決済方法ごとの特徴や注意点をご紹介していきます。

①クレジットカード決済

まずは、EC通販サイトの決済方法として、最も普及していると言っても良いクレジットカード決済です。上述しているように、ECサイトを利用する方の約6割が利用する決済方法となりますので、クレジットカード決済が搭載されていないとなると、機会損失のリスクがかなり大きくなると考えなければならないでしょう。なお、クレジットカード決済のメリットとデメリットは以下のような事が考えられます。

●メリット・・・利便性が高く、最も普及している決済方法である
●デメリット・・・チャージバックが発生するリスクがある

現在では、多くの方がクレジットカードを保有していますし、インターネットで何か購入する際には、真っ先に思い浮かぶ決済方法となるでしょう。そして、EC事業者側にとっては、通販サイトでユーザーが購入処理を行った段階で即時決済が完了しますので、代引きなどと異なりお金を取り損ねるなどといったトラブルの可能性が低くなります。クレジットカード決済は、決済完了後のキャンセル率も非常に低いのが特徴ですので、EC事業者側にはいろいろなメリットが考えられるのです。

その一方で、クレジットカード決済には、チャージバックのリスクがある点は注意しましょう。チャージバックは、クレジット会員が支払いに同意していない、あるいは支払いに身に覚えがないなどといったトラブルが発生した場合、EC事業者側がカード会社に対して返金する義務が発生することを指しています。要は、ECサイト内でクレジットカードの不正利用が起きた時、EC事業者は責任を持たなければならないということです。実店舗でクレジットカードを利用する際には、暗証番号の打ち込みやサインなどにより本人確認ができますが、ECサイトは非対面での決済となるので、本人確認が非常に難しいのです。クレジットカードの不正利用などについては、後から宅配便の明細などを利用して「きちんと取引があった」と訴えても、基本的には消費者が守られるので、EC事業者側のリスクになってしまいます。

②クレジットカードの多通貨決済

これは、越境ECなど、日本国外のユーザーを顧客対象とするECサイトを開設する方は検討すべきです。クレジットカードの多通貨決済については、以下のようなメリットとデメリットが存在します。

●メリット・・・海外ユーザーが決済に抵抗がない
●デメリット・・・為替リスクが生じる

多通貨決済の場合、1ドルを1ドルとして決済します。つまり、海外の通貨価値を基準ととした決済金額が可能なクレジットカードサービスとなるわけです。この決済方法を搭載しておけば、海外に住んでいる外国人ユーザーも抵抗感なくECサイトで購入が可能になることが大きなメリットになります。
ただ、「海外の通貨価値を基準とする」ということは、常に為替の変更によるリスクを抱えながらの運営になるということには注意しなければいけません。そこまで高額な商品を取り扱っていない場合は、為替の影響も少ないのですが、高額商品の場合は想像以上のダメージを受けてしまうリスクがあります。

越境ECを運営する場合には、海外ユーザーには非常に喜ばれる決済手法ですので、頭に入れておきましょう。

③代金引換(代引き)

代引きは、商品を配送してくれる宅配業者が、料金と引き換えに商品を引き渡すサービスとなります。この決済方法を導入するには、宅配業者と契約が必要になります。

●メリット・・・ユーザーが決済時にカード情報を入力しないので、安心感がある
●デメリット・・・手数料がかかる。配達員と対面しなければならないので、女性が敬遠する傾向にある。また感染症対策の面でも敬遠される

代金引換という決済方法については、ECサイトでの購入手続きの際に、ユーザーが自分のカード情報を入力しなくても良いので、セキュリティの観点から安心感があります。実際に、ネット通販に慣れていない人の中には、カード情報の入力が非常に大きなハードルになるケースもあり、クレジット決済のみだと、そういった顧客を取りこぼしてしまう可能性があるのです。
代引きは、EC事業者にとっても「代金と引き換えに商品を手渡す」という手法であることから、お金を取り損ねてしまうリスクが非常に低くなります。もちろん、受け取り拒否などをされてしまうと、お金を回収できませんが、商品は返ってきますので、まるまる損をする可能性はありません。

ただ、代引きの注意点としては、決して安くない代引き手数料がかかってしまうという問題があります。代引き手数料に関しては、ほとんどの場合、ユーザー側が負担するのですが、代引き手数料が加算されることで、購入をやめてしまうなんてリスクが生じます。
この他には、配達員と必ず対面しなければならない決済方法ですので、若い女性には敬遠されがちと言われています。特に、一人暮らしの若い女性の中には、商品を受け取らなくてはならないとしても、ドアを開けることに抵抗感を持つ人も意外に多いそうです。さらに、コロナ禍の現在では、人との接触を減らすことが重要とされていることから、代引きを選ばない人が増えていると言われています。

④コンビニ払い(後払い)

コンビニ払いは、上述した経済産業省の調査にて、約3割の方が利用しているというデータが存在しています。つまり、この決済方法は非常にメジャーな方法になってきていることから、今後ぜひ搭載しておきたい決済方法と言えるでしょう。コンビニ払いのメリットとデメリットは以下のような感じです。

●メリット・・・コンビニはたくさんあるので、ユーザーにとって非常に利便性が高い。商品受け取り後に支払える
●デメリット・・・料金の支払いリスクがある(債権保証サービスもあるが、手数料が高額)

コンビニ払いは、商品発送時に支払い用紙を同封するケースや、購入処理完了後に料金支払い用の画面が表示され、それを印刷してコンビニに持っていくなど、いくつかの手法が存在します。そして、コンビニは全国にかなりの数が存在していますし、24時間営業していることから、自分の都合に合わせて支払いに行けるという利便性の高さが存在します。さらに、商品購入時にカード情報の入力をしなくても済むことから、ユーザーが安心して購入処理ができ、機会損失が少なくなるというメリットが存在します。

ただ、商品を発送したものの、ユーザーが一向に料金の支払いに行ってくれない…などという支払いトラブルの可能性がついて回ります。料金支払いをしてもらえない場合、顧客に何度も連絡しなければならなくなるなど、かなりの手間が生じます。なお、こういったトラブルの時のため、債権保証サービスを設けている会社もあるのですが、その場合、決済手数料が割高になります。

なお、コンビニ決済にも以下のような種類が存在します。

  • コンビニ払込票決済
    昔からよくあるタイプのコンビニ決済で、商品にコンビニでの払い込み用紙が同封されているタイプです。カタログ通販などでもよく利用されていますが、ユーザーは商品を確認してからお金を支払うことができるうえ、クレジットカード情報などの個人情報を他人に教えなくて良い点がメリットとみなされています。ただ、EC事業者側からすると、商品を送ったのに料金を支払ってもらえないリスクが残ります。
  • コンビニ払込票決済(債権保証型)
    決済方法としては上述したものと同じです。ただこちらの場合は、決済に保証がついていることから、商品代金が未回収になるのを防ぐことが可能です。商品を送ったのに料金を支払ってもらえない…などといった時、このタイプであれば債権回収会社が料金の回収を代行してくれるため、余計な手間がかからない点が大きなメリットになります。ただ、手間とリスクがなくなる分、決済手数料が高くなります。
  • WEBコンビニ決済
    近年増えているのが、ペーパレスのコンビニ決済です。例えば、ローソンなどであれば、Loppiと呼ばれる店頭端末に打ち込む用のシリアルナンバーを発行しておき、商品購入者がコンビニで決済端末を操作し、生産を行うという方法になります。この方法であれば、「支払い用紙を入れ忘れる」といった事業者側のミスもなくなりますし、「用紙を無くしたから支払いできない!」といった購入者側のミスもなくなります。ただ、支払いトラブルのリスクは上述した方法と同じく残ってしまいます。

⑤キャリア決済

近年、若者に人気の決済方法がキャリア決済と言われています。キャリア決済には、以下のようなメリットとデメリットがあります。

●メリット・・・クレジット情報などを入力しないので、安心感がある
●デメリット・・・決済手数料が高い。キャリアごとに仕様が異なるので導入の敷居が高い

キャリア決済は、購入した商品代金などが、携帯料金などとまとめられて各キャリアから請求されるという方法です。現在では、スマートフォンが広く普及しており、スマホにアプリとして導入し、日常生活上の支払いをスマホから行うなんて手段が当たり前になっています。そして、こういったスマホを利用した支払いは、ECの世界でも急速に広がっているのです。そして、キャリア決済は、クレジットカード情報の送信などをしなくても良いので、個人情報流出の心配などが少なくなります。一般的にはキャリア決済は若者世代から支持されていると言われており、先に紹介した決済方法の利用率でも、10%を超えるような状況になっていますので、これからはいよいよ無視できなくなっています。

ただ、ユーザー側にさまざまなメリットがあるキャリア決済ですが、EC事業者側にとっては、デメリット面も少なくないと言われています。例えば、他の決済方法と比較しても、手数料が割高に設定されており、なんとクレジットカードの1.2~1.5倍ほどの手数料がかかるのです。その他にも、キャリアごとに導入・運用に関するルールや仕様が異なるので、バックヤードが混乱してしまうリスクが高い点も注意です。
自社のECサイトにキャリア決済機能を搭載しようと思うのであれば、運用面についてもしっかりと準備する必要があると考えておきましょう。

⑥PayPal決済

PayPal決済は、海外のユーザーも対象にしているECサイトの場合、非常に効果的な決済方法になると思います。

●メリット・・・グローバル展開していて、海外での知名度は非常に高い
●デメリット・・・日本国内での浸透率がまだ低い

PayPal決済は、PayPalのアカウント(口座に相当する物)にクレジットカード情報を登録しておき、ECでの購入時は、このPayPalのアカウント情報を利用することで決済ができる仕様になっています。ECサイト側に提示するのは、あくまでもPayPalのアカウント情報となりますので、クレジットカードそのものの情報は送信しなくて済み、安全性が高い点がメリットです。最近では、PayPalが銀行口座との連携を始めていますので、クレジットカードを所有していない人でも、銀行口座との紐づけができればPayPal決済を利用して購入が可能になっています。

PayPal最大の利点は、グローバル展開をしていることから、海外発行のクレジットカードしか持っていないユーザーも、PayPalアカウントで買い物ができるようになる点です。つまり、越境ECサイトを検討している場合には、必須の決済機能と考えても良いです。
PayPal決済は、比較的簡単に導入できますし、初期費用なども掛かりませんので、小規模ECサイトがクレジットカード決済機能を搭載するまでのつなぎとしても利用可能です。ただ、日本国内では、PayPalそのものの知名度がまだ低いので、利用者が少ない点がデメリットになります。

⑦ID決済

次は「ID決済」と呼ばれる手法です。なお、ID決済にはさまざまな種類が存在していますので、以下で簡潔にまとめておきます。

  • Amazon Pay
    これは、Amazonアカウントへのログインで、Amazonを経由した決済が行える手法となります。Amazonアカウントを持っているユーザーであれば、Amazonに登録した情報を利用することが出来ますので、購入時に住所や電話番号、決済情報などの入力を省くことが可能です。そして、普段利用しているネット決済ですので、安心して購入できるという点がメリットになります。なお、ECサイト側は、Amazon Payに対応するため、ページを改修しなければならない可能性が高い点がデメリットです。
  • 楽天ペイ
    楽天ペイは、楽天に登録している情報を使って決済できるようにする方法です。楽天ペイを導入すれば、楽天内のサイトでない場合でも、楽天のポイントを使って決済することができますし、購入に対する楽天ポイントの付与もされます。要は、楽天ユーザーを引き込むことができるという点が非常に大きなメリットになります。ただ、Amazon Payと同じく、機能を搭載するにはページの改修が必要になる可能性がありますし、ポイントの原資負担が一部有る点はデメリットです。
  • d払い
    これは、NTTドコモのID決済です。ECの買い物分の料金を携帯料金の支払いにまとめられる他、ポイントが溜まるのがユーザーに取っておきなメリットになります。EC事業者側からすると、d払いは約2500万人を超える会員がいると言われていますので、その層を取り込める可能性があるのは非常に大きなメリットになるはずです。ただ、決済時に自社サイトからd払いの画面に推移してしまうので、ネット通販慣れしていない人からすると、不安を感じやすく離脱される可能性が高くなります。
  • PayPayオンライン決済
    スマホ決済・QRコード決済手法として、圧倒的な知名度を誇るのがPayPay決済の魅力でしょう。PayPayアプリに関しては、なんと4500万人を超える登録ユーザーがいると言われていますので、決済手法による囲い込みでは最も効果的なID決済になるかもしれませんね。ただし、PayPayをECサイトで利用する場合、最終決済画面がPayPayのアプリに移行するので、不安に感じてしまう人も多いと思います。したがって、サイト内で購入の流れについてはしっかりと紹介しておく必要があるでしょう。

このように、ID決済にもさまざまな種類が存在しています。自社のECサイトにID決済機能を搭載しようと思えば、どのようなユーザーが自社サイトを利用するのかをよく考える必要があります。例えば、主婦層向けの商品を販売しているのであれば、楽天ペイやd払いが効果的ですし、男性向け商品が多いのであれば、Amaozn Payの方が親和性が高い可能性があります。この辺りをよく検討し、どの決済を導入するのかを決める必要があります。

⑧銀行決済

最後は、ECサイトの決済方法として最も原始的な手法と言える『銀行決済』です。ただ、銀行を利用した決済についても、いくつかの手段が存在しています。また、ネットバンキングなどが普及している現在では、一昔前までの銀行決済とは少し異なる様相もあるようです。

ここで、銀行決済について、簡単に解説しておきます。

  • 銀行振込
    銀行決済と聞いて、ほとんどの方がイメージするのがこの『銀行振込』だと思います。EC事業者が指定する口座に商品代金を振り込んでもらい、振込の確認ができ次第商品を発送するという仕組みです。銀行振込は、カード情報の入力などをしなくても構わない安全性などがメリットです。ただ、詐欺サイトなどの場合、振込しても商品を送ってくれないなんてトラブルが考えられます。また、EC事業者側からすると、入金確認作業など、ECサイトの運用に関わる手間が増える点がデメリットです。
  • 口座振替
    定期購入や公共料金の支払いなど、継続課金型のサービスを購入した場合には、口座振替が便利です。これも昔からある手法で、銀行口座を登録することで、毎月引き落としを掛けてもらうことができ、振込作業の手間がなくなるというメリットがあります。一度登録してしまえば、解約するまで、自動的に継続課金をしてもらえます。デメリットとしては、登録に時間がかかってしまうことや、単発商品の購入には利用できない、口座に残高不足が発生すると、未回収が発生するなどが考えられます。
  • WEB口座振替
    基本的な考え方は、上の口座振替と同じです。ただ、口座の登録をWEB上で行える仕組みになっていますので、紙を利用した口座登録の手間などがなくなり、口座振替のスタートが早くなります。難点としては、ある程度のITリテラシーが求められるので、高齢者の方などはあまりオススメできないと思います。
  • バーチャル口座決済
    実在する銀行の仮想支店を作る事によって、ユーザーひとりひとりに別の振込口座番号を割り当てる事ができるサービスとなります。これであれば、入金確認などの消込作業がなくなりますので、ECサイトの運用の手間が少なくなります。ただ、ユーザーに振り分ける支店名が変な名前になるので、その点に不信感を感じてしまう方が少なくないようです。また、この決済方法を導入するためのイニシャルコストがそれなりにかかってしまう点もデメリットです。
  • ネットバンキング
    銀行を利用した決済は、基本的にリアルタイム決済が難しい点がデメリットとみなされる場合があります。ECサイトで考えると、お金は後から入金されるといったスキームになります。しかし、ネットバンキングの場合、24時間お金を受け取ることができるスキームが構築可能です。実際に、FXなどでは、ネットバンキングが活用されています。デメリットとしては、ネットバンキングの事前登録が必要など、事務手続きが必要な点や、ある程度のITリテラシーが必要になることです。

銀行を利用した決済は、銀行振込をイメージする方が多いのですが、上記のようにいくつかの決済方法が存在しています。ECサイトの決済システムを考えた場合、「銀行決済はもういらないでしょ」と考えてしまう人もいるかもしれませんね。しかし、上で紹介した経済産業省の資料によると、現在でも約25%の方が銀行窓口やATMでの振込・振替を利用しているとのことです。つまり、現在でも、銀行決済については、用意しておかなければならないと判断できるでしょう。

コロナ禍でオンライン決済の需要が高くなっている

ECサイトをスタートする場合、極端な話で言えば『銀行振込』と『代金引換』の2つの決済方法が搭載されていれば、販売を開始することは可能です。つまり、クレジットカード決済など、特別に決済代行会社と契約して、専用の決済システムを導入する必要などもないのです。実際に、中小規模のECサイトであれば、カード決済機能すら搭載することなく、ECサイトの運用を開始するケースは珍しくありません。これは、クレジットカード決済機能については、EC事業者が搭載したいと言えば無条件で搭載できるようなものではなく、決済代行業者が設けている基準を満たしていなければ、導入したくても導入できないケースがあるからです。

決済代行業者の中には、カード決済機能を搭載するのに「最低月商〇万円以上」など、売上による条件が合ったり、決済機能を搭載するためにそれなりの初期費用がかかったりするケースがあります。したがって、ECサイトの中には、ひとまず決済代行会社などとの契約が必要のない、銀行振り込みや代金引換といった決済方法のみで運営をスタートするわけですね。

ただ、2020年以降、新型コロナウイルスの登場により、こういった対応では機会損失のリスクが非常に高くなってしまうと言われています。皆さんもご存知のように、新型コロナウイルスは人との接触を減らすことが非常に重要な感染予防対策とされています。そのため、新型コロナウイルスが登場したばかりのころは、日本国内でも企業に対してテレワークへの移行が国から強く要望されるなど、今までになかったような強い対応がとられることになりましたよね。実施に、コロナ禍の約3年間は、在宅時間が長くなり、通販サイトのお世話になったという方が非常に多いのではないでしょうか?

このような状況の中、通販サイトで購入した商品についても、なるべく人と接触することなく受け取りたいと考える方が増えているようなのです。要は、ECサイト内でクレジットカードなどを利用して決済を済ませておけば、後は宅配ボックスに入れてもらうことで、誰とも接触することなく、購入した商品を受け取ることが可能です。
これが代金引き換えであれば、必ず配達員と対面しなければいけませんし、銀行振り込みなどになると、ATMや窓口対応などが必要で、外出しなければならなくなるのです。こういったこともあり、現在のECサイト利用者の多くは、クレジットカード決済やID決済、キャリア決済など、オンライン上で決済が完了できるシステムを求めるケースが多くなっていると言われています。

まとめ

今回は、ECサイトで利用されるさまざまな決済システムについて、どのような決済方法があるのかや、各決済方法の特徴をご紹介してきました。

この記事でご紹介したように、現在では本当に多種多様な決済方法が登場しており、どの決済方法をサイトに実装するのかによって、獲得できる顧客層が変わってしまうような時代になっています。もちろん、この記事でご紹介した全ての決済方法を搭載する必要などはありませんし、自社サイトのユーザー層をよく検討し、必要な決済方法を用意するようにしましょう。

ECサイトは、良い商品を手ごろな価格で販売すれば、ユーザーがついてくると安易に考えてしまう方が多いのですが、単なる商品価格だけでなく、その他のサービスのことも総合的に考えて運営していくのが良いですよ。

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スタッフK

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