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ECサイトの運営を始めるなら、やっぱり楽天ショップが正解?楽天市場出店のメリット・デメリット

今回は、これからECビジネスをスタートさせようと考えている方に向け、日本国内のEC市場で決して無視することができない、楽天市場出店のメリットとデメリットを解説します。

ECビジネスについては、さまざまな手段が選べるようになっており、まず最初に「どの方法でスタートすればいいのだろう?」という部分で悩んでしまう方が多いです。出店料や売上マージンのことを考えると、自社独自のECサイトを構築し運用するのが最もコストがかからないと考えられる反面、楽天やAmazonなどであれば、ポイントシステムがあることからそれぞれのユーザーを効率的に獲得することが可能ですので、売上のことを考えると既存のモールシステムに出店したほうがメリットが多そう…と感じる方も多いです。

そこでこの記事では、日本国内のEC市場で決して無視することができない存在となっている楽天市場について、AmazonやYahoo!ショップではなく、楽天市場に出店する場合のメリットとデメリットをご紹介します。

楽天市場出店のメリット

それではまず、さまざまな手段の中でも、楽天市場にショップを出店しECビジネスをスタートすることのメリットについてみていきましょう。

メリット1 利用者が多い

楽天市場にショップを出店する第一のメリットは、なんといっても楽天ユーザーの多さです。楽天ユーザーは、買い物によってポイントが添付されることから、ネット通販で楽天を利用する可能性が高くなります。つまり、楽天に出店すれば、そういったユーザーが自店舗の顧客対象になるわけで、圧倒的な集客力が期待できるわけです。

ちなみに、楽天の会員ID数は、2022年時点でなんと1億3000万人に達しているとされており、日本の人口とほぼ同じ数の会員数を誇っています。楽天市場は、日用品から食品、電化製品まで、さまざまなショップが集まっており、購買意欲の高いユーザーが集まる日本トップクラスのプラットフォームです。

ECビジネスにおいては、集客が売上を上げるためのファーストステップになるわけですので、「圧倒的な集客力を持つ」というのは非常に大きなメリットになります。

メリット2 EC市場シェアが非常に高い

ユーザー数が多いことから分かるように、楽天市場はEC市場シェア率が非常に高い点も大きなメリットになります。

楽天が公表している情報によると、2021年における楽天グループのEC流通総額は、なんと5兆円を超えています。この数字は、大手百貨店などと比較すると約10倍近い数値となっていますし、その他のECサービスと比較した場合でも楽天がトップとなります。

楽天市場は、ネット通販全体でみると、1/4以上を占める25.2%のシェア率を誇っているとされています。つまり、楽天市場に出店するということは、インターネット通販利用者の1/4を顧客対象にできるということです。

メリット3 楽天ポイント制度に参入できる

楽天市場に出店すれば、楽天ポイントが利用できるようになりますので、ポイント制度を利用した集客に参入することができるようになります。

近年では「楽天経済圏」などという言葉が作られているように、楽天はECビジネスだけでなく、クレジットカードの利用や楽天モバイルの利用などで、ポイントの付与、倍率アップなどの優遇措置を受けられるようになっています。そして、さまざまな場所で貯めたポイントを楽天市場内のショップで利用することができるので、独自のECサイトなどと比較すると、リピート率が圧倒的に高くなるのです。

楽天ポイントは、日常生活の中のさまざまな場面で貯められるので、楽天ユーザーの多くは通販は楽天しか利用しないといった状況ができています。要は、楽天にショップを出さなければ、こういった層のユーザーが自動的に自社の顧客対象から外れてしまう訳です。

メリット4 出店に際しては厳しいルールがあるので悪質な店が少ない

近年で、Amazonなどでは、模造品や偽物、商品価格を安くして法外な送料を設定するなど、悪質な店舗の出店が問題視されるようになっています。楽天市場でも、こういった問題が皆無であるとは言いませんが、他のモールサービスと比較すると、圧倒的に少ないと言えるでしょう。というのも、楽天市場への出店時には、非常に厳しい審査が行われ、さらに運営中の規制なども厳しく取り締まられています。そのため、ユーザーもショップ出店者も安心して利用できる点がメリットになるでしょう。

上述しているように、近年では、模造品の出品などが問題となっているのですが、楽天市場では運営側が細かく巡回するなどして、厳しく取り締まっていることから、他のモール型店舗と比較すると、偽物の出品が少ない傾向にあります。

楽天でこういった悪質店舗が少ないのは、下で紹介するデメリット部分である「出店料が高い」というのも関係していますが、ユーザーが安心して買い物ができる環境が整備されているというのは、ショップ側にとって大きなメリットになると思います。

メリット5 楽天市場側が集客に役立つイベントを開催

楽天市場は、セールイベントやキャンペーンが頻繁に開催されている点も大きなメリットです。

例えば、期間中のショップ買い回りでポイント還元率が大幅にアップされる楽天お買い物マラソンや楽天スーパーセール、ワンダフルデー(1日)やご愛顧感謝デー(18日)など、多岐にわたるイベントセール・キャンペーンが存在します。また、SPU(Super Point Up program)と呼ばれる楽天グループサービスの利用によってポイント還元率がアップするというシステムも用意されています。

こういった定期的なイベントは、ユーザーの購買意欲を高めてくれますし、還元率アップのためのついで買いなどが期待できるので、出店者側にとっても非常にありがたいサービスとなります。

メリット6 楽天内の広告やアフィリエイトを利用した集客が可能

楽天市場は、広告やアフィリエイトを通じた販売促進手法もたくさん用意されています。

例えば、RPP広告やクーポンアドバンス広告などといった、成果報酬型広告などもありますので、リスクとコストを抑えながら売上の向上を目指すといった手法を採用することができます。さらに、楽天市場では、出店と同時に自動適用されるアフィリエイトサービスがあります。これにより、アフィリエイターの活動により、次第に集客効果が高くなって、アクセス数が伸びていくということも期待できます。

楽天は、こういった販促に関するツールも豊富に用意されていて、工夫次第で売上をどんどん作っていくことも可能な点が大きなメリットです。

メリット7 専任のECコンサルタントがサポートしてくれる

楽天市場に出店した場合、ショップごとに専任のECコンサルタントをつけてもらう事ができます。ECコンサルタントは、ショップの売上を上げていくためにどのような施策を行えば良いのかという部分の相談や、何かトラブルが起きた時の相談、技術的に難しい部分をアウトソーシングする時の業者の紹介など、さまざまな面で心強い味方になってくれます。

現在では、有料のネットショップサービスは多く存在しますが、基本的には開設までのサポートや機能の使い方のレクチャーなどがメインとなります。要は、楽天のECコンサルタントのような、ショップの売上向上のための作戦を一緒に考えてくれるようなことはありません。ただ、EC事業を始めるのは、ネットショップを開設するのが目的なのではなく、売上を上げることが最終的な目的になるはずです。楽天市場では、ショップ開設後も、継続的にサポートしてくれるという点がEC初心者にとっては非常に大きなメリットになるはずです。

なお、ECコンサルタントも人間ですので、どうしても相性があるという点は注意しておきましょう。

楽天市場出店のデメリット

楽天市場にショップを出した場合、上記のようなさまざまなメリットが存在します。ただ、いくつか見落とすことができないデメリットがありますので、以下でデメリット面もご紹介しておきます。

デメリット1 ショップ出店・運用にかかるコストが大きい

楽天市場への出店について、最も大きなデメリットとなるのが、他のモールシステムと比較すると、出店、運用共にコストが割高になってしまうという点です。

楽天市場は、出店に際して3つのプランが用意されています。プランの違いについては、公式サイトなどで確認してほしいのですが、ショップの運営経験やどれだけの売上を作りたいのかなどによって、最適なプランを選ぶようになっています。
そして、どのプランを選んだとしても、初期費用に月額費、販売に応じたシステム利用料といった楽天市場側に支払うコストはそれなりに嵩んでしまいます。なお、楽天ショップのデザインやコーディングを外注する場合、制作会社に制作費用を別途支払わなければいけません。

もちろん、街中の人気エリアにテナントを借りて、実店舗を出店するのと比較すれば、コストはおさえられますが、他のモールシステムなどよりはどうしても割高になってしまうのはデメリットです。

> 楽天市場の出店料金など

デメリット2 ショップの本格始動まで時間がかかる

二つ目のデメリットは、他のEC手段と比較すると、ショップの本格始動までの時間が長くなってしまいがちという問題があります。例えば、独自のECサイトを構築し販売をスタートする場合、スムーズに制作が進めば、半月から1カ月程度の期間で運営を開始できます。さらに、BASEなどのASPサービスを利用した場合、最短数日という短期間でECサイトの運営をスタートすることができます。

しかし楽天市場の場合は、出店したいと思っても、すぐにスタートできるわけではないのです。楽天にショップを出す場合は、まず出店申し込みを行い、書類審査からRMSアカウントの開設、開店準備に開店審査など、さまざまなフェーズを乗り越えて初めてECサイトとしての運用が開始できるのです。
楽天ショップの開設までの平均的な時間の目安は、申し込みからRMSアカウントの作成までで約1カ月、そこからショップの制作や商品登録などで1~2カ月程度かかるとされています。つまり、出店申し込みから、普通に工程が進んだとしても3ヶ月前後の時間がかかってしまう訳です。

こういった過剰とも思える事前準備があることから、優良ショップが集まり、ユーザーが安心して買い物ができるモール環境が出来上がっているのは事実ですが、ショップ側からすると、時間がかかり過ぎではないか…と不満に感じてしまうことも多いようです。

デメリット3 競合他社が多い

これはモール型サービスにショップを出す限り致し方ないのですが、楽天市場には、多くのショップが既に出店されていますので、あなたのお店が取り扱う予定の商品と完全に競合してしまうショップがたくさんあると想定しておいた方が良いです。要は、競合他社が多いということです。

楽天市場は、2022年3月時点で、5万6千店舗が出店されているとされています。もちろん、ショップごとに取り扱う商品の種類が異なりますので、全てが競合するわけではありません。しかし、自社独自のオンリーワン商品でなければ、必ず競合他社の存在があり、ある程度の価格競争を覚悟しなければいけません。

ちなみに、楽天市場以外のモール型サービスでは、Amazonが40万店以上、Yahoo!ショップが約117万件の出店数となっていますので、これらと比較するとかなりマシだとは思います。

まとめ

今回は、これからECビジネスをスタートしようと考えている方に向け、楽天市場へ出店することのメリットとデメリットをご紹介ました。

楽天市場は、ショップの維持コストがどうしても割高になってしまうことから、ECビジネスを始めたいと考えても、なかなか気軽に採用できないという方が多いです。しかし、楽天市場のこういったコストは、手厚いサポートの裏返しでもありますので、EC初心者の方にとっては「ECビジネスの進め方まで学べる」というメリットがあり、決してコストが高すぎるというわけではないと考えましょう。さらに楽天市場は、出店に際しては、厳しい審査をクリアしなければならないことから、模造品の販売などを行う悪質なショップが非常に少ないという特徴があります。そのため、ユーザーが安心して買い物ができるという点をメリットとして、年々EC市場のシェアを拡大しているのです。

実際に、昨今、Amazon内のショップでは、法外な送料を設定していることや、偽造品の販売店などが増えているとニュースになっていますので、怖くてAmazonを使えない…と考え始めた方も多いかもしれませんね。EC事業をスタートするなら「絶対に楽天が良い!」とまでは言いませんが、有力な選択肢になると思いますので、楽天市場への出店をご検討中であれば、お気軽にお問い合わせください。

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スタッフK

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