広告運用

リスティング広告を出稿したのに表示されない…これって何が原因なの?

近年、即効性が非常に高いと言われているWeb施策にリスティング広告があります。弊社も、多くの企業様のリスティング広告の運用をサポートさせていただいていますが、上手に運用することができれば費用対効果が非常に高いオススメ出来るWeb施策であることは間違いないと思います。

ただ、このリスティング広告は、わざわざ我々のような専門業者に依頼せずとも、自社内の担当者のみで広告の運用を進めることが可能で、実際に広告運用を外注せずに回しているという企業様も多いようです。そして、そういった企業の中には、リスティング広告に関する知識を持たない担当者が広告運用を行っていることから、話に聞いていたような効果を出せずに「リスティング広告は費用対効果が良いというのはウソだったな…」と感じてしまっているケースがあるようです。実際に、自社内でのリスティング広告運用に失敗した企業様で弊社にお問い合わせいただいた方の中には、以下のような問題に直面したケースが多いようです。

  • リスティング広告を出稿したのに、自社の広告が表示されない…
  • 設定したキーワードで検索したものの、表示されるはずの広告が出てこない…
  • 特定の広告だけ表示されないのだけど、なんで?

リスティング広告は、設定のためのアカウントさえ作れば、専用ページでキーワードや広告文の設定、予算の入金管理などができます。しかし、中には、必要な設定を全て完了させているにも関わらず、なぜか広告が表示されないと困ってしまうケースがあるのです。そして、自社内だけでの広告運用に無理を感じ弊社のような専門業者に相談するということが多いです。
なお、上述のような「きちんと設定したはずの広告を出稿したのに、表示されない…」と言う現象は特に珍しい事ではなく、きちんと原因が存在しています。そこでこの記事では、「リスティング広告を出稿したのに表示されない…」と言う状況について、その代表的な原因を解説していきましょう。最初に言っているように、リスティング広告は、上手に運用すれば非常に費用対効果が高いWeb施策ですので、「かけた広告費が成果につながらない…」なんてことを防ぐため、リスティング広告の基本を押さえていきましょう。

失敗① 初期設定をミスしている

「リスティング広告を出稿したのに表示されない…」と悩んでいる場合、まず最初に確認したいのが、初期設定にミスが無いかと言うポイントです。実は、弊社に相談してくるお客様の中にも、初期設定部分をミスっていて、広告が表示されない(もしくは自分にだけ表示される)なんて状態になっているケースがあるのです。

リスティング広告の初期設定におけるミスは、以下のようなものが多いです。

  • ・地域や性別、配信時間・配信日の設定を間違っている
  • ・申請した広告がまだ審査中、もしくは審査不承認となっている
  • ・キャンペーン・グループ・キーワードのステータスが一時停止中のため
  • ・除外キーワードに設定している

リスティング広告に慣れていない方が複数の広告グループなどを管理していると、このような基本的な初期設定を間違ってしまっているケースも少なくありません。したがって、「広告が表示されない…」なんて場合は、まず各種設定を見直し、ミスがあれば修正しましょう。それぞれのポイントについてもう少し詳しく解説しておきます。

地域や性別、配信時間の設定について

リスティング広告を出稿する際、以下の部分の設定を間違ってしまうと、狙い通りに広告が表示されず、困ってしまうことが考えられます。

  • ・配信地域
  • ・配信先の性別、年齢層
  • ・配信時間

設定ミスによる影響は、以下のような感じです。

■配信地域

配信地域が設定されている場合、設定した地域以外では広告が表示されなくなります。リスティング広告は、IPアドレスを使ってターゲティングが行われていることから、検索ユーザーの位置情報を取得し、設定した地域外のユーザーには広告が表示されなくなるのです。
もちろん、意図的に配信地域を設定している場合は問題ないのですが、間違って設定している場合は、この部分の設定を修正しましょう。管理画面のプレビューツールで確認できますので、設定に間違いがないかチェックしてください。

■性別・年齢層

性別・年齢層について設定した場合、設定されたユーザーに該当しない場合、広告が表示されなくなります。全てのユーザーに対して広告を表示したいのであれば、この部分の設定を外してください。
性別・年齢層の設定は、Google広告のみ設定が可能で、「ユーザー属性」→「詳細」→「除外設定」を確認することで、除外されるターゲット層が確認できます。

■配信時間

配信時間は分かりやすい失敗ですね。リスティング広告は、広告が表示される時間を設定することが可能です。例えば、「10時~18時」までと設定している場合、この配信時間外は設定ワードで検索されても、広告が表示されません。特に、配信時間を決めたくないという場合、広告スケジュール設定から時間帯の設定を見直してください。

広告配信日の設定について

リスティング広告は、配信日が適切に設定されていないと広告表示が行われません。現在、広告を表示させるには、以下の配信日を設定する必要があります。

  • ①開始日:過去の日
  • ②終了日:設定をしないor未来の日

よくある失敗例としては、過去に使用したキャンペーンを再利用して配信するというケースで、終了日が設定されていることを忘れていて、その設定を修正しないことから、広告が表示されなくなるというものです。過去のキャンペーンなどを再利用する場合、配信日の設定はきちんと確認してください。

広告が審査中、もしくは審査不承認

Google広告でも、ヤフー広告でも、リスティング広告が表示されるには、広告内容の審査を受け、それに通過する必要があります。当然、審査には時間がかかりますので、その点を見落としていて「広告出稿したのに…」と困惑してしまう方がいるわけです。基本的に、広告の審査は「Google広告で1営業日以内」「ヤフー広告で3営業日以内」となっていますので、表示されるかの確認は、これ以降に行うと良いでしょう。

なお、配信したい広告の審査が終わっているかどうかは、Googleの場合は管理画面の「広告と広告表示オプション」→「ステータス」を確認しましょう。ヤフーの場合は、管理ツールに「審査状況」という項目がありますので、そこで確認してください。
ちなみに、どちらの広告にしても、出稿すれば無条件で広告が表示されるわけではなく、審査不承認で広告が表示されない…なんてケースも考えられます。審査に通過できなかった場合は、広告の内容を見直し、再度審査を受けましょう。審査落ちの代表的な理由は「広告文のレギュレーションを守れていない」「画像にNG部分がある」などですので、広告文と画像を見直しましょう。

ステータスが一時停止中になっている

リスティング広告は、ステータスの設定に応じて配信が行われます。つまり、キャンペーン・グループ・キーワードのステータスが「有効」になっていれば広告配信が行われ、「一時停止中」であれば広告配信をストップするという仕組みになっているのです。
したがって、表示されているはずのリスティング広告が表示されない…と言う場合、管理画面でステータスを確認してみましょう。そして「一時停止中」となっているのであれば、「有効」に変更すれば表示されるようになるはずです。

除外キーワードに設定されている

これは、広告配信設定を行う際の単純ミスです。リスティング広告は、「ユーザーがなんと検索した時に広告を表示するのか?」を決めることができるのですが、その逆に広告を非表示にする除外キーワードの設定も可能です。つまり、本来は配信したいはずのキーワードを間違って除外キーワードとして設定してしまい、「広告が表示されない…」となってしまうケースがあるのです。

また、意外に多いのが「キーワードの矛盾」と呼ばれる設定方法です。要は、広告配信キーワードを除外キーワードにも設定しているという状態のことで、この状態になると狙ったワードで広告が表示されなくなるのです。ちなみに、Google広告では「キーワードの矛盾」状態になるとアラートが表示されます。ただ、ヤフーの場合はアラートが出ないので、個別に確認していかなければいけません。

失敗② 広告費用に関する失敗

リスティング広告が、狙い通りに表示されない…と言うケースについて、初期設定などに間違いがない場合、予算や費用の問題によって広告が表示されなくなっていることが考えられます。

よくある失敗例としては、「日額の予算上限が低すぎて、すぐに上限に達してしまい広告出稿が制限されている」や「残高不足になっている」と言うものです。リスティング広告は、低予算からスタートできる点が利点とされていますが、あまりに予算を少なくすると、すぐに広告が制限されてしまうことになります。以下のような点に注意しましょう。

日額予算の上限設定について

リスティング広告で、「広告が表示されない…」となってしまう理由については、最も多い原因が「設定した予算上限に達してしまい制限を受ける」と言うものです。管理画面に入り、キャンペーンのステータス欄に「予算による制限」などと表示がなされている場合、設定予算の上限に達して、広告が表示されないようになっている可能性が高いです。

リスティング広告は、自分で広告予算の上限を決めることができるので、広告費を使いすぎることが無いというメリットが得られます。しかし、あまりに低い日予算に設定してしまうと、広告の配信量が調整されて、広告があまり表示されなくなる仕組みになっています。また、早い時間帯で広告費が消化された場合、それ以降の時間帯では広告が表示されることがなくなります。

もちろん、際限なく予算を使って広告を表示する必要などはないので、予算の上限を設定することは構わないと思います。しかし、広告が表示されなくなるというのは機会損失なのが間違いないので、「予算を増やした方が良いのか?」については慎重に検討すべきでしょう。リスティング広告の予算の見直しについては、インプレッションシェア損失率(予算)などを確認し、日予算を拡大することでどれほどのメリットがあるのかを計算すると良いですよ。
なお、「今の予算が精いっぱい…」と言う場合、広告が表示されるキーワードについて、もう少し検索ボリュームが少ない別のキーワードにすることで機会損失の改善が可能だと思います。

残高不足について

Google広告やヤフー広告では、リスティング広告を出稿する際、出稿前にアカウントへ広告費を入金しておく必要があります。この仕組みから分かるように、アカウントの残高が不足している場合、正しく広告の表示がされなくなってしまう訳です。
検索ボリュームの高いキーワードなどは、予算の消化が早いので、アカウントの残高不足が起きやすいです。したがって、リスティング広告を運用する場合、小まめに残高のチェックをしておき、広告の停止で機会損失が生じるなんてことを防ぐようにしましょう。
なお、アカウントの残高不足で広告が表示されていない場合、広告費を入金すれば解消されます。

失敗③ 広告ランクが低い

3つ目は、広告ランクが低いことにより、狙った場所に広告が表示されていないというものです。簡単に言うと、ライバル企業の広告に押し出されてしまい、あなたが出稿した広告が表示されていないという現象です。このケースは、ライバル企業にユーザーが取り込まれてしまうので、致命的な問題と考えるべきでしょう。

リスティング広告は、出稿さえすれば、そのような広告でも検索結果1ページ目の上部に表示されるわけではありません。あなたが広告を出そうと考えたように、ライバル企業もその場所に広告を出したいと考えていることでしょう。そのため、広告が掲載されるかどうかを決める掲載順位について、広告ランクと言う仕組みが設けられているわけです。この広告ランクが低すぎると、広告が表示されなくなりますし、その逆に、広告ランクを上げることで広告検索順位が上がりやすくなり効果的な場所に表示されるようになります。

なお、広告ランクを決める要素については、以下のようなポイントが関わってきます。

  • 入札単価
    1クリックに対する支払い可能な最大単価のことです。広告を表示したいキーワードに対する入札単価を指しています。
  • 品質スコア
    広告の品質を決めるスコアです。これは、推定クリック率、広告の関連性、ランディングページの利便性などによって決まるとされています。
  • 広告表示オプション
    広告出稿時に追加できるオプションのことです。

広告ランクは、上記のような項目について「入札単価×品質スコア+広告表示オプション」の計算式で決められるとされています。ここではよくある「入札単価が低い…」「品質スコアが低い…」と言った理由で広告が表示されないというケースの詳細と対策をご紹介しておきましょう。

入札単価について

リスティング広告を出稿する時には、キーワードに対する入札単価を決めるのですが、この入札単価は広告の掲載順位を上げるうえで、非常に重要な要素となります。あなたが広告を出稿したいと考えるキーワードには、競合他社も広告を出すことが考えられますし、入札単価が低すぎてしまうと、広告ランクが下がってしまい、ライバル企業の広告ばかり表示されて、自分の広告が全く表示されない…なんてことになりかねないのです。

なお、あるキーワードの広告を出稿する際、競合他社がいない状態だとしても、入札単価を低く設定しすぎると、広告ランクが下がってしまうことで、広告掲載が行われないリスクも存在します。これは広告ランクが低いことから「表示しても意味がない広告」とみなされてしまうのだと思います。

このように、入札単価を低く設定しすぎたため、広告が表示されない…と言うケースでは、入札単価を見直し高く設定しなおすことで表示されるようになるケースがあります。もちろん、複数の広告を出稿している場合、その他のキーワードやキャンペーンとの予算の兼ね合いがあることから、なかなか単価を上げられない…なんてこともあるでしょう。その場合、キーワード選定をし直し、もっとと入札単価が安いキーワードに変更して広告出稿をし直すのも一つの手だと思います。

品質スコアについて

上述しているように、リスティング広告の掲載順位を決める時には、品質スコアが与える影響も大きいです。ただ、入札単価は分かりやすく対処もしやすいのですが、品質スコアに関してはリスティングを担当している方の中にも「?」となってしまう方が多いようです。

広告の品質スコアに関しては、以下の要素が関係しており、この部分を改善することで高めることができます。

  • ・クリック率(CTR)
  • ・入札するキーワードと広告分の関連性
  • ・広告とリンク先ページ内容の関連性とユーザビリティ

この3つの要素から、「1~10」までの品質スコアが決められます。これについては、現在きちんと表示されている広告についても同じで、クリック率が悪い、キーワードに対する広告文が不適切と言う場合、品質スコアが下がり、いずれ表示されなくなってしまう可能性があります。
品質スコアを改善するには、クリック率を高めるためタイトルや広告文を見直す、広告文とキーワードの関連性を高める、ランディングページの内容を改めるなど言った対策が有効です。

まとめ

今回は、近年、非常に費用対効果が高いWeb施策と注目されているリスティング広告の落とし穴についてご紹介してきました。リスティンス広告は、我々のような専門業者に運用をサポートしてもらうケースが非常に多いのですが、調べれば何でも出てくる現在、社内人員のみでリスティング広告の運用に挑戦する会社も少なくないようです。そして、広告を出稿するだけを考えれば、わざわざ専門業者に相談しなくても意外に簡単に広告を出すことができます。

ただ、この記事でご紹介したような、「リスティング広告を出稿したのに、広告が表示されない…」と言ったことに悩んでしまう企業も多く、実際に弊社にご相談いただいたお客様の中にも、広告が狙ったように表示されないから専門家に任せた方が良いと思ったと言っていた企業もあります。
なお、リスティング広告について、広告出稿をしたのに表示されない…と言うケースは、この記事でご紹介したような単純ミスが原因となっているケースがほとんどです。現在、広告が表示されなくて「なんでだろう…」と思っている方は、この記事を参考に修正点を探してみると良いでしょう。

なお、リスティング広告に関しては、多くの企業が専門業者に運用を任せるようになっており、社内人員だけで広告を回しても、なかなか思ったように効果が出せないような時代になっています。キーワードの選定はもちろん、それに最適な広告文の設定や入札単価の決定など、一般の方が効果的な運用を行うのはなかなか難しくなっているので、「もっとリスティングで効果を出したい!」とお考えなら、お気軽に弊社までお問い合わせください。

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スタッフK

WEB業界15年以上
大小含めて15000以上のキーワードを得意のライティングでトップページに押し上げてきました。

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