ホームページ制作

意外に多いホームページリニューアルの失敗!事前に知っておきたい失敗事例について

インターネットに関する技術は、現在でも急速な進化を遂げており、数カ月前まで有効だった集客手法が、いきなりペナルティの対象になってしまう…などといったケースも珍しくありません。

そのため、各企業がWeb集客のために運用しているホームページについては、約3年ごとに大幅なリニューアルを行うことが推奨されています。実際には、5年程度間隔でリニューアルを行う企業様が多いのですが、Webサイトのリニューアルについては、絶対に失敗したくないプロジェクトの一つになるはずです。特に、Web担当者からすれば、比較対象となる以前のWebサイトがあることから、「前のサイトの方が良かったのでは…」なんてことは絶対に言われたくないはずです。

それなのに、実際にWebサイトのリニューアルをやってみたら、「思うような効果が出ない…」「以前のサイトから問い合わせが減ってしまった…」などといった失敗が、かなり多いのも事実なのです。そして、こういったWebサイトの失敗については、プロジェクトの初期段階で失敗する未来が決まっているケースが非常に多いです。

そこでこの記事では、Webサイトのリニューアルを成功に導くため、よくある失敗事例をご紹介しておきますので、注意してください。

Webサイトリニューアルの評価基準とは?

Webサイトリニューアルの失敗例について考える前に、「何をもって成功か、失敗か判断する?」という評価ポイントを確認しておかなければいけません。意外に多いのが、「その時代の流行に合わせて、綺麗なデザインになれば良いのでは?」という考えなのですが、この考え方はリニューアルを失敗に導くことになるので注意してください。

Webサイトリニューアルの評価ポイントについては、ズバリ『数字』を確認することです。要は、「リニューアルしてから問い合わせが増えた」「Webサイトの売り上げが上がった」「店舗の来店数が増えた」など、明確に評価できる数字の指標が無く、ただ単に「デザインがキレイになったよね!」というポイントで評価するのは間違いです。

というのも、Webサイトのデザインにこだわるあまり「デザインは良くなったけど、サイトの動きが遅くなって使い勝手が悪くなったよね…」なんてことになれば、ユーザーからの評価は確実に下がってしまいます。

したがって、Webサイトのリニューアルに入る前に、「超えるべき現行サイトの数字はどこに設定するのか?」を明確にし、後からきちんと検証できるようにしておきましょう。

Webサイトリニューアルの失敗事例について

それでは、Webサイトのリニューアルについて、よくある失敗例をご紹介していきましょう。

冒頭でご紹介していように、Webサイトのリニューアルは、プロジェクトの初期段階で「失敗に向かっている!」と判断できるケースが多いです。どういうことかと言うと、リニューアルに失敗してしまうケースでは、「Webサイトをリニューアルすること」が目的になってしまっているのです。本来、Webサイトのリニューアルは、「売り上げを向上させる」「来店数を増やす」ことが目的のはずで、そういった目標を叶えるための手段であるはずなのです。

それなのに、そういった目標を定めることなく、リニューアルを目的としまうことで、支離滅裂な構造になるわけです。リニューアルの目的は、多くの企業が気付いているようで気付けていないポイントですので、しっかりと押さえておきましょう。
ここで、Webサイトのリニューアルを失敗してしまうよくあるパターンをご紹介していきます。

①リニューアルのタイミングを逃す

これは『Webサイトリニューアル時の失敗』とは少し違うかもしれないのですが、多くの企業がこの状態に陥っているのご紹介しておきます。要は、本来は「リニューアルしなければならないタイミング」なのに、リニューアルを「しない」という選択をしている失敗です。

例えば、Webサイトへのアクセスを解析してみた時に、過半数の方がスマホやタブレットなどでアクセスしてきているのに、Webサイトそのものはパソコン専用のレイアウトのまま…という状況がいまだにあります。このような状況になってしまうと、Webサイトにアクセスしてきたユーザーは「見にくい」「分かりにくい」といった不便さを感じてしまい、内容を確認せずに離脱してしまうことになるでしょう。

もし、あなたの企業が行っているサービスが、世界で唯一であり、あなたのWebサイトでしかユーザーニーズを満たせないのであれば、ユーザーも「仕方なく」サイトを利用してくれると思います。しかし、現在では、世界で唯一のサービスなどなかなかありませんし、ほとんどの場合、競合企業としのぎを削っている状態のはずです。そして、このような時には、多くのユーザーが「見やすいWebサイト」を作っている競合他社に移行してしまいますので、大きな機会損失になるわけです。

②リニューアルの目的・目標が不明確でブレる

先ほどご紹介したように、Webサイトのリニューアルを進める時には、きちんとリニューアルによって「どうなりたいのか?」という目的を明確にしておかなければいけません。例えば、通販サイトなら売上の向上、サロンであれば予約数の増加、認知度アップなど、Webサイトにコストをかけるための目標が普通はありますよね。

それなのに、そういった目標を考えず、漠然と「サイトをリニューアルすれば良くなるはず!」という期待だけでプロジェクトを進めてしまっているケースをよく見かけるのです。

上述しているように、Webサイトのリニューアルはデザインを新しくすることではなく、「目標を達成するため策を盛り込む」ために行うのです。したがって、まず最初に、目標を設定し、現行サイトではなぜそれが達成できないのかという改善点を導き出し、目標達成のためのリニューアルを進めるようにしてください。

③デザインのことしか考えていない

Webサイトのデザインがキレイになるに越したことはありません。ただ、リニューアルによってWebサイトのデザインが良くなったことに喜ぶのは「既にサービスを利用しているユーザー」な訳です。既にあなたのファンになっている方であれば、普段よく見ているサイトが、「綺麗になった」「使いやすくなった」とすれば、嬉しいと考えることでしょう。

しかし、普段あなたのサイトをあまり利用していない方や、初めて訪問するユーザーからすれば、デザインがキレイになったことに気付くような人はいないのです。初めてサイトの訪問したユーザーであれば、初めてでも目的のページに迷わずたどり着けるような高いユーザビリティを求めています。要は、デザインの綺麗さを重視するのではなく、あくまでも使いやすさが重要な訳です。

もしあなたのサイトが、集客に特に困らないようなブランド力を持っているのであれば、デザイン性を重視しても良いと思いますが、Webサイトのリニューアルが「集客部分の改善」となると、デザインを一新したとしても変化はないでしょう。必要な対策は、Webサイトの露出を増やすための上位表示対策や広告運用なはずです。

④ユーザビリティのことが考えていない

これはWebサイトの見栄えをとにかく良くしたいと考えている方にありがちです。

例えば、「サイトに動きがあった方が、ユーザーにインパクトを与えられる!」と考えている方は非常に多いですよね。実際に、アニメーションや動画コンテンツを配置するなど、Webサイトの使い勝手を無視した対策が施されていて、Webサイトの閲覧ユーザーから「使い勝手が悪いサイトだな…」と不満に感じられ、集客に悪影響になっているような残念なケースまであるのです。

Webサイトは、芸術を見せるための物ではありませんし、どれだけデザイン性が良くても「使い勝手」が悪ければ、思うような結果に繋がらない場合が多いと考えておきましょう。そもそも、Webサイトにとって「良いデザイン」とは、ユーザーのことが考えられた「見やすい」「使いやすい」デザインのことを指しているのです。

⑤ターゲットの選定を間違えた

Webサイトを効果的に利用する場合には、「誰のために」という部分を明確にしなければいけません。当然、Webサイトのリニューアルを行う時には、このポイントは非常に重要です。

例えば、現行サイトの影響により、20代の方が多く利用するサイトになっていると想定してみましょう。このような状況で、30代以降を狙ったWebサイトにリニューアルしてしまうと、狙った層のユーザーを獲得できないだけでなく、既存ユーザーの顧客離れを起こして、リニューアルにより大幅に売り上げが下がってしまう…なんてことになりかねないのです。

Webサイトのリニューアルを行う時には、「できるだけ顧客離れを起こさず、新たな層の獲得を目指す」ということが非常に重要です。もちろん、「ターゲットを切り替えた方が売上向上が見込める」という場合は、その限りではないのですが、その場合は、ターゲット層を具体的に想定したうえでリニューアルに挑まなければいけません。

⑥改善点を把握せずにリニューアルに着手

実は、Webサイトの失敗で最も多いと言われているのがこの理由です。要は、現行サイトに存在する問題点を明確にしないままリニューアルに踏み切るというものです。

本来Webサイトのリニューアルは、市場のニーズと自社のサービス、そして現行サイトの解析情報などを照らし合わせて、「どこの問題があるのか?」「何を改善すればより良くなるのか」を明確にしたうえで改善策を打つものです。

それにもかかわらず、リニューアルに失敗してしまうケースでは、責任者やWeb担当者の「私はこう思う」という意見をもとにプロジェクトを進めてしまい、問題点が残ったままの状態になってしまっているわけです。

⑦制作会社選びを間違う

Webサイトの新規制作にしても、リニューアルでも、制作会社選びに失敗してしまい、思っていたような効果が出ない…というケースも多いです。

例えばよくあるパターンでは、コストを重視して制作会社を選ぶというものです。もちろん、高ければ良いものを作るというわけではありませんが、価格の安さだけで選んでしまうと、そのプロジェクトはほぼ間違いなく失敗すると考えておいた方が良いです。理由は簡単で、価格が安いのは、「必要なこと」が盛り込まれていない、削減していることが多いからです。Webサイトのリニューアルは、現行サイトの問題点を検討し、リニューアルの目的を明確にしたうえで、それを実現できる業者に依頼すべきです。

なお、

  • ・Webサイトのイメージが明確で、制作会社はそれを形にするだけ
  • ・Webサイトは名刺代わりで、とりあえずあれば良い
  • ・自社の既存顧客が見れたら良い

というような要望の場合は「安さ」を重視して制作会社選びをすれば良いと思います。

⑧競合他社のサイトを丸パクリする

Webサイトの制作を行う際には、競合他社のサイトを必ず確認すると思います。これは「集客のためにどういった施策を行っているのか?」「自社にない魅力があるか?」と言ったことを確認するのが主な目的です。

しかし、競合他社のWebサイトを確認している時に「このサイトは素晴らしい!」と感じたとしても、そのまま真似をするのはNGだと考えておきましょう。

もちろん、倫理的に良くない行為だというのも大きな理由なのですが、そもそも「どれだけ頑張ったとしても競合他社以上の物にならない」、また「自社の魅力を生かせるサイトにならない」というのが理由です。当然、競合他社のWebサイトは、自社の商品・サービスの独自性を生かすためにサイトを制作しています。つまり、それをマネたとしても、あなたの会社の魅力を紹介するサイトにはなり得ないのです。同じ業界にある企業でも、それぞれのサービスには特色が必ずあるはずです。

したがって、競合他社のWebサイトを確認する時には、良いアイデアがあれば参考にしつつ、あくまでも自社の特長を最大限に強調できるサイトにするようにしてください。

⑩最終決定者の判断を仰がずにプロジェクトを進めた

これは制作会社側も非常に困ってしまいますし、もめ事に発展してしまう恐れもあるので注意してください。要は、最終決定者(社長など)が思い描いているサイトの目的と、Web担当者が考えているものがズレているという状況で、このケースでは途中で必ず問題に直面します。

ある程度の規模の企業サイトをリニューアルする際、制作会社との窓口にはWeb担当者がつけられるのが一般的です。当然、制作会社からすれば、Web担当者の指示は、最終決定者の意見に沿った物と考えていますので、ここがズレていると、プロジェクトそのものが間違った方向に進んでいってしまいます。そして、ある程度プロジェクトが進行した段階で「何かおかしい…」となってしまう訳です。

このケースでは、最終段階まで進んでいたのに、最終決定者の確認を一切取っていなかったことから、作業が全て白紙に戻されてしまう…なんてことまで考えられます。当然、制作会社からすれば、指示通りにプロジェクトを進行したのに、最終段階で全てひっくり返されてしまうと、溜まったものではありません。このようなケースでは、ほとんどの場合、「追加料金の発生」でもめごとになってしまうでしょう。

Web担当者の他に最終決定者が存在するのであれば、リニューアル計画の初期段階で全体像の許可を取っておきましょう。また、プロジェクトの進行経過なども、定期的に報告・確認し、方向性にズレが生じていないかチェックしながら進めることが重要です。

⑪運用のことが考えられていない

Webサイトを構築する際には、サイトが出来上がるまでのことを考えていただけではいけません。そもそも、Webサイトというものは、完成してからが本番になるわけですので、「可能な限り運用が容易なサイト」を構築することが大切です。

その逆に運用がしにくいサイトというのは、自社内の人員でWebサイトの更新が難しいサイトのことを指しています。例えば、サイト内の画像を変更したい、テキストを変更したいなど、軽微な更新が必要になった時でも、いちいち制作会社に連絡し、更新をお願いしてもらうというようなサイトですね。こういったサイトは、やはりスピード感がなくなりますし、急なキャンペーンを打ちたくても制作会社の状況によってWebでの告知ができなくなるなんてことも考えられるのです。そうなってしまうと、Webサイト本来の目的を果たせなくなってしまいますよね。

自社でWebサイトの更新ができるようにするためには、CMSの組み込みを行ってもらう必要があります。もちろん、それなりのコストもかかりますが、毎回更新費用を支払うことを考えれば、中長期的に見ると安くつくはずです。

まとめ

今回は、Webサイトのリニューアルに失敗してしまう要因について、代表的な失敗事例をご紹介してきました。もちろん、この記事内ではご紹介しきれていない要因もまだたくさん存在しますが、主な理由は上記のようなものだと考えておきましょう。

Webサイトのリニューアルを検討した時には、現行サイトの問題点を明確にし、リニューアル後にどうなっていたいのかを明確にすることがスタートとなります。多くの場合、Webサイトのデザイン面に着目して、思うような効果が得られない…となってしまいますので、Webサイトをリニューアルする目的や目標を明確し似たうえで、それを叶えられる設計を行っていくようにしてください。

なお、現在、Webサイトのリニューアルをお考えの方がいれば、お気軽に弊社までお問い合わせください。弊社は、単にWebサイトを制作するだけでなく、その後の運用面までを総合的に計画させていただきます。もちろん、SNSやWeb広告運用など、外部サイトとの連携なども含めてご提案させていただきます。

お問い合わせ・ご相談はこちら

スタッフK

WEB業界15年以上
大小含めて15000以上のキーワードを得意のライティングでトップページに押し上げてきました。

expand_less